お寺の本堂・庫裏(クリ)建て替え 建立工事
第四巻 建て前後半の巻


母屋を配して すす 母屋を落として2
 母屋(屋根タル木を支える構造材)を落とし込んで
います。



 屋根形状は、寄棟なので母屋は、四方に配置
されます。これは、なぁに?なんて残る部材は、
ありません!(笑)刻んだパーツは、小さなものまで
すべて組み込まなければなりません。


向拝組立て開始! 海老虹梁で繋いで
 おっ!いよいよ生まれ変わったNEW 向拝(ごはい)
の建て方の始まりですね!丸く形成し直された向拝
柱を棟梁が、玉がけしています。


 先ず、据えられた束石に向拝柱を建てます。
それからまるで海老のように背が丸い梁、これを
海老虹梁と言いますが、これで柱と本堂を繋ぎます。


海老虹梁で繋いで2 虹梁を落とすぞ〜
 同じ物が左右にありますから作業は、平行して
進めます。洗濯のカイあってスカッとアカヌケして
きれいでしょ!?梁と柱の色合いが少し異なるのは、
柱には、仕上げのオイルが塗ってあるからです。
その他のパーツにも完成後にオイルを塗る予定です。


 左右の向拝柱を繋ぐ虹梁が、落とし込まれます。
筆者もこの向拝組立て班で作業してるのですが…
何せ、撮影も同時にしていかなければならないので
忙しいったらありません@@ 作業だけに気をとられ
ているとシャッターチャンスを逃すからです。


木鼻取り付け 木鼻取り付け2
 前頁でご紹介しました「ん」の獅子の取り付けです。
これらは、
木鼻と呼ばれます。
堅木のケヤキと言えども細かい細工ものですから
取り扱いには、細心の注意が必要です。







 慎重に手渡されて組み込まれていきます。
この仕口は、アリと呼ばれる種類のもので雄雌とも
入り口が狭く奥に向けて扇型の形状ですから上から
落とし込んで行けば、前に向いては抜けないといった
ものです。木工の仕口では、基本中の基本です。

*仕口(しくち)とは、木と木を繋ぎ合わせるための
細工のことです。昔の職人は、いかに金物や釘を
使わずして木組みすることで腕を競いました。


木鼻取り付け3 出組みを取り付けて
 先ほどの木鼻の上に出組みが取り付けられます。
これらは、最終的な軒桁を支えるものですが、
意外にも四方にギクシャク不安定なものだと感じ
ました。しかし、この遊びが、大切な役割を果たして
いるのです。屋根瓦までの重みのかかった屋根は、
普段は、安定しています。そして、一度地震となれば、
大きな揺れの力を分散させるためのエキスパンション
のような役割をするのですね!


 何重にもさらに上へと積み重ねられます。
こうした木組みを実際触って見ると押して丈夫なだけ
が、頑強なものではないと勉強になります。
柔よく剛を制す!ですか!?しなやかも大切なこと
なんですね。





出組みを取り付けて2 いよいよ軒桁を!
 西側も同様に組み上げて行きます。




 さぁ〜軒桁を乗せます!この軒桁は、、屋根からの
浸水等で、かなりの腐食があり既存の物は、使え
ませんでした。新しく作り直して新旧合体です!


隅木の取り付け 屋根タル木を5寸釘で
 もう1班は、大屋根で隅木を配しています。寺社や
田舎造りの建物では、この隅木にテリが入ります。
テリ(テラす)とは、ゆるやかな弧を描いて軒先の
屋根勾配を戻すことです。
 何故こんなことが必要なのか?
それは、屋根勾配に大きな関わりがあります。通常の
住宅のように屋根勾配が少ない場合には、必要は、
ないですが、屋根勾配がキツくなってくると軒の出を
大きく取れば、軒先が下がり過ぎバランスが悪くなる
からです。


 一時、向拝の作業を中断しシート掛けして大屋根を
みんなでふさぐことにしました。タル木の寸法が、
大きいので釘は5寸(150mm)を使います。
金槌を持つ手っ 手が〜バカになったかのように
しびれてきます。(T_T)










まだある!屋根タル木 野地板を揚げて
 屋根タル木が、どんどん揚げられます。
正面の向拝との屋根の結合は、かなりの手間が必要
です。とにかく大屋根を早くふさいでしまわないと…
急ピッチで作業は、進められます。


 野地板(屋根瓦の下地)を揚げたところで今日の
作業は、終わりです。建て前は、まだ続くのですが、
あまりに長くなるのでこの頁で建て前終了とさせて
頂きます。(笑)

*屋根のおさまりは、造作の巻でご確認を!
おたのしみに〜〜♪ あぁ疲れた…

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